マジックサイト 1
なんだかふいに思いついたネタを、よく練らずに小説化してみる。
漫画色が濃い内容になっております。
エンターテイメントだけを追い求めたライトノベルとでも言いましょうか。
何も考えずにさくさく読める感じで。
というか、私もノリだけで書いてます。いつもの事ながら。
双子姉妹が織り成す学園魔法バトルファンタジー。
対象年齢15歳〜25歳くらい?
不定期連載(連載になるんかい!)ですが、読んでくださるという心優しい御方がいらっしゃれば、是非。
感想をいただければ、泣いて喜び地にひれ伏し、続きを書く気力が芽生えます。
とある学園の放課後。
グラウンドや体育館では、運動部の部員たちの活気ある掛け声が響く。
そして、各教室では、文化部がそれぞれの活動にいそしんでいる。

3階にある道場では、3分の1が柔道部、もう3分の1を剣道部、残りをボクシング部が使用していた。
リングの上で、Tシャツとショートパンツの女子が新入部員にレクチャーしている。
「いい?拳の握り方はこう、親指を外に出すのよ。良いストレートを打つには、肩から前に出す感じで、拳をこう、ひねりながら」
シュっと空気を掠る音。ポニーテールの髪が揺れる。
「これを左右交互でワンツー」
その姿に、ボクシング部の新入部員のみならず、道場にいる柔道部員、剣道部員までもが見入っている。
「いいなー、かわいいなー、千夜(ちや)ちゃん」
「俺、一度でいいからあのパンチを受けたい」
「今日はスポーツブラなのかな〜。いつもより揺れが激しいv」
「そんな目で千夜ちゃんを見るなぁぁ〜〜っ」
男子生徒たちのこんな会話も、本人だけが気づいていない。

場所は変わって。2階にある茶室。
神聖ささえ感じさせるほどの静寂の中、湯が沸く音と、お茶をたてる音とが茶室を包む。
たいていの生徒が制服のままであるが、顧問教師と、1名の生徒のみが着物を着ていた。
着物の生徒がぴんと背筋を伸ばしお茶をたてる姿は、茶を知らない人でも目をひくものがあっただろう。
「永久森(とわもり)先輩って、いつも着物をきちんと着ていて素敵よね」
1年生の女子が小声で会話する。
「うんうん、素敵。あたしも一夜(ひとよ)お姉さまみたいになりたい〜」
「なに、その『お姉さま』って。永久森先輩がそんな呼び方許すわけないわ!」
だんだんと、彼女たちの声が大きくなってくると、着物の女子、永久森一夜がちらりとそちらを見る。
彼女が声を発さずとも、その一瞥だけで、一年生の女子たちは叱られたようにしゅんとなり、口をつぐんだ。
部活を終え、更衣室で一夜が着物から制服に着替え終わったころ、
「ひっとよ〜!もう帰れる?」
と、明るい声とともに、更衣室のドアが開けられた。
ドアの前にはパーテーションが突然開けられたからといって、なんら慌てることはない。
それに、一夜はすでに着替え終わっている。
誰が入ってきたのか、その声で一夜にはすぐにわかった。
「千夜も今終わったの?」
「うん」
パーテーションの向こうからひょっこり姿を現したのは、一夜の思ったとおり、千夜だった。
永久森千夜。一夜の双子の姉である。
彼女もすでに、制服に着替え終わっている。
「一緒に帰ろ」
そう言われて、一夜はうなずき、ロッカーから自分の荷物をとりだすと、出入り口に向かった。
そして、千夜のそばに近寄ると、きゅっと眉根にしわを寄せる。
「千夜。汗くさい」
「え〜、そっかな」
千夜は腕を上げ、自分の腕の匂いを嗅ぐ。
「だって女子のシャワー室無いし。家に帰ったらすぐお風呂入るからいいかな〜って」
その言葉を聞いて、一夜は嫌味っぽくため息をつくが
「まあ、仕方ないわね」と言い、千夜と並んで歩き始めた。
顔はそっくりなこの双子、中身はいろいろと違うのである。
「ところでさぁ、廊下にこんなもの落ちてたよ」
と、千夜が何かカードのようなものを人差し指と中指の間に挟んで、一夜の目の前でちらちらさせる。
「なに?それ」
一夜は千夜の指の間から、それを引き抜き、まじまじと見る。
そして、みるみるうちに顔色が変わった。
「なに、これ」
一夜の顔色を変えさせたそれには、着物の下の襦袢を脱ぎかけた一夜の姿があった。
どうやら、着替えを盗撮されたらしい。
「ねえねえ、これさ、茶道部1年の女の子に売っていい?」
無邪気に訊く千夜。
「ぜっ、たい、駄目!」
一夜は、その写真を真っ二つ、さらに4つ、8つと引き裂いた。
「あ〜」
と、千夜が惜しそうな声を出す。
「なら、自分でこのような写真を撮ればいいじゃないの!」
一夜が言うと、
「だって、あたしの方が一夜より胸おっきいから、ファンにはすぐばれちゃうよ〜」
千夜は自分の胸を両手で寄せてあげるように押さえて言う。
「たった1カップの差で威張るな!」
一夜が千夜に向かって拳を振るうが、さすがに千夜はひょいっと避ける。
「いやだな、冗談なのに。そんなに怒ってちゃ、『奴ら』の気配に気づけないよ」
千夜は、冗談めかした口調と笑顔で、しかし目だけは笑わずに、そう告げた。
その言葉に、一夜もすぐに表情を引き締める。
そして、千夜と同じように、何かを感じ取ったようだ。
「『奴ら』が、いる?」
一夜の言葉に、千夜がゆっくりと頷いた。
「いつから」
「わからない。あたしも今気が付いたから」
小さく頭を振って千夜が答えた。
「でも、どちらにしろ、今は近くにいないみたい。この中にいたのは確かみたいだけどね」
と、千夜は今出てきたばかりの校舎を振り返ってながめた。
夕日に染まる校舎は、見慣れているはずなのに今日は禍々しく見えて、一夜はぞくっと寒気を感じた。

「は〜v良いお湯だった」満足げなため息を吐き、タオルを頭に巻いた千夜がリビングルームに入ってくる。
リビングに置いている食卓にはすでに父親が席についており、母親と一夜が食事の皿を食卓に運んでいた。
「ちょうど夕ご飯の支度もできたわよ」
と母親が言うと、千夜は
「はいはい〜」
と返事をするが、すぐには食卓につかず、ソファの上に放り投げてあった自分の携帯電話を拾い上げ、かちかちとボタン操作する。
「だから、ご飯だってば」
母親が咎める。
「あん、待って待って。ちょっとだけメールを確認したいのぉ〜」
千夜は携帯電話を操作する手を止めない。
その手がぴたりと止まると、画面を見て、うんうんと頷いた。
それから、ぱたんと携帯電話を閉じる。
「ごめんね〜、それじゃご飯、食べよ」

千夜と違って、一夜は夕食を終えてから入浴した。
風呂上りは自室で何もせずにゆったりしていたいという気持ちもあるからだ。
千夜のように、風呂からあがってすぐに夕食など、もってのほかであった。
ほかほかと温まった体でベッドに腹ばいになり、携帯電話のメールボックスを開く。
友人からのメールや、会員登録しているモバイルサイトからのメールの件名が並ぶ。
それらの中身をひとつひとつチェックし、最後に、『マジックサイトからの7月のお知らせ』という件名をクリックした。
そのとき、ちょうど、一夜の部屋のドアノブががちゃりと音を立てた。
一夜はびくっとして携帯電話を自分の腹の下に隠しつつ、ドアに顔を向ける。
開いたドアから現れたのは、千夜だった。
「なんだ、千夜か。ノックしてっていつも言ってるじゃない」
「そうだっけ?」
と、千夜は悪びれもせず部屋の中に入ってくると、一夜が横たわるベッドに腰掛けた。
「一夜のところにも、届いた?」
と訊きながら、千夜は自分の携帯を一夜に見せるように掲げる。
一夜は、うん、と頷いた。
2人は、お互いの携帯電話の画面を見せ合う。
そこには、文字のような、記号のようなものが羅列された画像があった。
2人の画像はそれぞれ違うようであるが、何を記したいのか、全くわからない。
けれど、2人にとっては、重要な意味を持つ画像。
マジックサイト。
それが、この画像の配信元。
このサイトを発見できる者はごくごくわずか。
その中でも、この画像を手にすることができるのは、さらにわずか。
この画像を活用できる者となると、存在するのかしないのかすらわからない。
そう、おそらく、この2人だけであろう。
この、「マジックサイト」を活用できているのは。
2006/07/02(日) 小説 | TB:0 | CM:5 | Page Top↑
コメント
おお〜[2006/07/02(日) 23:04 | URL | ぽちお #ODhh62Kk]
こんばんは〜相も変わらずご無沙汰しております♪

「マジックサイト」読みましたよ〜。
『エンターテイメントだけを追い求めたライトノベル』と書かれておりましたが、大アクションが展開されそうなドキドキワクワクなストーリーが私の心に思いきりヒットしております。
(対象年齢から外れているような気がしますが……(汗))

元気いっぱいな千夜ちゃんとおしとやかな(?)一夜さん、性格が正反対の美少女姉妹の活躍をこれからも楽しみにしておりますvv
マジックサイト[2006/07/03(月) 01:02 | URL | 霜月楓 #ywW7zt0k]
私も対象年齢から外れているような気がしますが気のせいということで(笑)

最初のうちは「学園もの?」と思って拝読してましたが、何やら私好みの展開が待っているようですねvvv
私も美少女姉妹の活躍を楽しみにしておりますのでがんばってくださいね♪
レス[2006/07/06(木) 02:40 | URL | 木口アキノ #94L/QBIE]
申し訳ありません!
この投稿、改行がされていませんでした。
直して投稿し直しました〜。

ぽちお様v
感想ありがとうございます。
対象年齢は、実はもっと低くて良かったかもしれません。
その理由は、お話が進むにつれてわかると思います。
現時点でも、「『奴ら』って何だよ!」と自分で、この小説の幼稚さに爆笑しながら作成している次第です。
ちなみに、この小説は、私がネットカフェに行く時間がとれた時のみ更新します。
もちろん、アクション有りですよん。

楓様v
感想ありがとうございます。
一応舞台は学園です。今後の展開ははっきり言ってバトルです。
でも、私の今までの小説で言うと、「G.O.D.シリーズ」ほどハードなバトルではなく、「抜魔師」や「志乃+ブレード」くらいのバトルかな〜と思います。
次回、未構想中(笑)。常にノリで書く事を信条としています。お楽しみに!
美人姉妹![2006/07/13(木) 22:37 | URL | 草薙あきら #-]
読ませていただきました、マジックサイト。
ノリだけで書いてますとのことですが、なかなかどうして続きが気になるお話になってるじゃありませんか。
主人公が美少女双子姉妹というのも良いですね〜。タイプが正反対というのは王道ですけど、どちらも好みだ!(落ち着こう)
思うように更新する暇がないかと思いますが、続きを楽しみにしてる人間がここにいますのでね〜。
ありがとうございます[2006/07/16(日) 19:20 | URL | 木口アキノ #-]
あきら様v
感想ありがとうございます。
ううう、嬉しいです〜〜〜。
ホントに、思うように更新できない日々で、自分でも身悶えています。
気長にお待ちくださいm(__)m
書き込み
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
この記事のトラックバックURL
http://pointofplay.blog68.fc2.com/tb.php/15-ddc3da8a
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
|